新連載と終了する連載が1本ずつ、バランスのとれた?号ですね。次号は長蔵ヒロコさん休載というのが残念です。111号以来の(一部)書店購入特典「シガレットフェローズ」も入手できました。そちらに掲載された福浪さんの作品から感想を書いていきます。
「煙草の先生」 読切 福浪優子さん
6ページと短いのですが、久しぶりに福浪作品を紙で楽しめました。高齢女性を描く中に若かった姿が挿入される構成はデビュー作「ノウゼンカズラの家」と同じです。顔の皺の描き込みとかカケアミの多用とか、時間をかけて楽しんで描かれた感じでとてもいいです。セリフにある「授業でよく手を挙げてた」のはなぜか、回想シーンの様子で読者に想像させるあたりが実に福浪さんらしい。
開花アパートメント 16話 飴石さん
このハルタの感想も1年間書いてなかったわけですが、その間連載を読んでいて感じていたのは絵の変化でした。初期の木版画や切絵を思わせる絵から次第にペンの濃淡で空間の奥行きを感じさせるようになってきたと思います。
今回の話、最後のセリフのために全てが積み上げられた感があるんですが、その積み上げの各パーツが素晴らしいですね…4月に出る3巻を手に取って今の充実ぶりをまとめて味わうのが楽しみです。なお、飴石さんは「シガレットフェローズ」にも短編を掲載されています(表紙も飴石さん)。
涙子さまの言う通り 15話 山本ルンルンさん
衝撃の第1話から、時々まだかまだかと焦らされながらずっと楽しませてもらった連載もとうとう最終話です。内容についてはあえて触れません…3月に最終3巻が出ますのでお楽しみに。ありがとうございました。
司書正 24話 丸山薫さん
こちらも3月に3巻が出ます。司書正さまピンチ!今回また出版できる国・地域が限られそうな場面が…。
ほぼ関係ない話ですが先日70年代アニメ「未来少年コナン」を久々に観まして、最終話でヒロインのラナが意識を鳥に乗り移らせる場面でキビの能力を連想しました(年齢や髪型も近いので)。
極楽にはまだ早い 1話 天野実樹さん
命を奪う側・処刑人の雪成と、救う側・医者の子佐一郎の物語。天野さんの新連載を楽しみにされていた方は多そうです。その一人として読んでみて、現時点ではつまらなくはないんですが面白い!とも言えないかな、という感想です。
前の連載「ことり文書」を振り返ると、小鳥をはじめとした登場人物たちの多彩な表情が大きな魅力だったと思うんですが、今回の主人公・雪成はほぼ無表情です(佐一郎は表情豊かですが)。天野さんの意欲は感じるので、これからどうなるかですね。
クプルムの花嫁 48話 namoさん
じーちゃんと!ばーちゃんの!若き日々!なかなか読ませる話でした。
現象X 3話 温泉中也さん
ストーリーは良くできてると思います。名のあるアニメーターさんに失礼かもしれませんが、絵に生気が感じられず、そこが残念です。
スノードーム 読切 栗山葉月さん
ハルタ新人賞の八咫烏杯もインパクトを感じなくなってましたが、この受賞作は「おっ」と思いました。ストーリーというのがほぼ無い、良くも悪くもポエムなんですが…それがいい。技術的には未熟でも描こうとしてる世界、全体の雰囲気、好きです。こういう黒の比率が多い作画は(特に新人さんには)アナログだとハードルが高いと思うんですが、デジタル作画のメリットですね。








