2022/10/23

ハルタ98号

81号からtwitter上で感想を書いてきましたが、これからはこちらで書きます。文字数を気にしなくていいのは楽ですね。避けがちだった「有名作」の感想も書いていくつもりです。

花園に幹が立つ 1話 野澤佑季恵さん

この約2年間にデビューしたハルタの新人さんで最も気に入っている野澤さんの連載がついに始まりました。共学化した女子校にただ一人の男子が…という設定ですがハーレム物ではありません。連載予告イラストを見た限りではコメディーだろうなと思っていましたが、そうでもないですね。セリフにある「心を開く」というのは考えてみると、今までの野澤さんの読切はだいたいそういう話でしたね。15ヶ月前にデビューしたとは思えない流麗な絵、これからどう成長していくのかとても楽しみです。

開花アパートメント 2話 飴石さん


野澤さんと同じく21年7月の増刊テラン1号でデビューの飴石さんも気になる新人さんです(このお二人は対で語りたくなります)。第1話ではモブでしか出てこなかった女性キャラですが、飴石さんといえば女性ですよね…声が凄まじく魅惑的な電話交換嬢の登場です。隔月ですが連載となると絵のクオリティーはどうなんだろうと少し心配していましたが、まったく問題ないですね。

帝都影物語 14話 比嘉史果さん


珍しく?前の方に掲載で、同じ77号で始まった「先生、今月どうですか」と隣りあった掲載順です。春宮の命を狙う弟・冬宮の回ですが、今回はとにかく絵がいい!間違いなく今までで一番です。ストーリーも含め、とても読み応えがありました。それにしてもお祖母さんが若い…下手したらお母さんが年上に見えそうです。

煙と蜜 33話 長蔵ヒロコさん


世間的にはこの98号最大の話題は、この作品の連載再開ですよね。たぶん載っているといないとで部数もけっこう変わってくると思います。病気療養ということで絵はどうなのかと思っていましたが、個人的に時々感じていたクドさが減り純度が上がった印象で、前より良くなったのでは?とすら思えます。ストーリー的には、やっぱり「あれ」に踏み込むんだなあ…とこのコマで思いました。

魔女のエデン 1話 ゆめじさん


そして「煙と蜜」をさしおいて巻頭を飾ったのがフランスからの逆輸入?作品「魔女のエデン」です。フランスの発行元Ki-oonは日本のMangaを国内出版社の垣根を超えてフランスに紹介してきた会社で、「碧いホルスの瞳」のおまけマンガにパリでの出版展のKi-oonブースをハルタ編集部ナンバー2の森岡夏世さんが訪れた描写があったりしたので、以前からコネクションはあったようです。第1話を読んだ限りでは「よくある」ストーリーという感じでしたが、絵は日本の漫画とBDの中間というか、上手いところを突いてます。

ことり文書 21話 天野実樹さん


天野さんは毎回毎回絵の進化がすごくて今回も唸らされました。この二人は恋愛関係にはならないだろうなと今まで思ってきたんですが、今回の話でちょっとわからなくなってきました…すみれ&中島のコンビが今回も登場。

生き残った6人によると 23話 山本和音さん


twitterの感想では最近書いてませんでしたが、つまらないからではなく展開が動いてて、あまりネタバレするのもな…という理由からです。今回も詳細は語れませんが、うわぁ!

あかねさす柘榴の都 17話 福浪優子さん


最初の頃は何を考えてるのかさっぱりだったアルバの心理が、2巻最後の15話あたりで少しずつ見えてきました。今回はナツの出番はありませんでしたが、かえってアルバの中のナツの存在が大きくなっているのがわかります。一時期より力の抜けた(悪い意味でなく)絵になってます。

司書正 10話 丸山薫さん


10話まで来て単行本の告知がないということは、1・2巻同時なんでしょうね…登場人物がじわじわ増えてますが、前回同様「タメ」の回で大きな動きはありません。

ハクメイとミコチ 97話 樫木祐人さん


ホラーというか怪談テイストで、あまり良いハクミコ読者とは言えない私はこういう王道を外れた話の方が好きなようです。樫木さんの絵が少しずつスッキリした方向に変わりつつあるような気がするんですが。

ダンジョン飯 88話 九井諒子さん


今までもミスルンの過去話や前回の「悪魔」視点の話はダークでしたが、今回がいちばんダークだった気がします。背景のスタッフさんの力量も上がってて、本当にスキがない…。