(たぶん)女子校を舞台に、アイドル的存在の高山さんが目立たない親友の花咲さんをアピールしようとしては失敗するコメディですが、良くも悪くもこの作品の特徴は「アイドルオーラがビカーッ」という描写のわりに、高山さんのビジュアルが「そこまでのもんか…?」と思ってしまうところです(荒木さんごめんなさい)。
でもそこが個人的には好きなんですよね…陽だまりでごっこ遊びに興じる子どもたちを「フフ…」と眺めているような、そんな感じです。
お気に入りのキャラは高山さんが好きだけど素直に言えない桂木さんです。メインの2人は性格的にも味付けが薄くて、もう少し作り込んでほしかったですが。
終了が急だったこともあり、単行本化でおまけがつくかなと期待していました。前半に各1ページのおまけ漫画が3本ついてましたが後半はイラストにパワーダウン。ただ小さい頃のエピソードが読みたかったのは満たされました。
総じて、小粒ながらシフォンやマシュマロのようなふんわりした感触の作品でした。
作品の中身とは直接関係ありませんが、日頃紙のテクスチャやインクにこだわっているのが好評なハルタの単行本としては珍しく、そこらにあるツルッとしたコート紙の装丁だったのは気になりました。予算が割かれなかったのか、紙の値上がりは知ってますので今後こういうケースが増えていくのか…。